ミハイル・プレトニョフ 久々のピアノソロアルバム
最初に紹介するのは、「異端」扱いされることの多いこの方、
ミハイル・プレトニョフです。
しばらく指揮者としてのレコーディングしか行なっていませんでしたが、
ONYXレーベルから久しぶりにピアノ・ソロのCDを出してくれました。
「Pletnev in Person」であります。
プレトニョフの過去の録音は改めて紹介する予定です。
好きなピアニストの一人ではありますが、個人的には当たりと感じるものもあればハズレと感じるものもありました。
今回はどうでしょうか?
収録されている曲目は以下のとおりです。
・ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第2番 作品2-2
・チャイコフスキー 四季〜11月
・シューベルト 即興曲D899-1, D899-3
・ショパン=リスト 乙女の願い 作品74-1
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第2番 作品2-2
ハイドンに献呈された作品です。
非常に明快で軽快な印象があり、できれば変なことはしないで素直に演奏してほしい曲です。
第1楽章はちょっと奇をてらった印象が強い気がしますが、想像していたほどではありません。
むしろ第2楽章以降、プレトニョフの多彩なタッチで音が描き分けられていて、とても楽しめました。
もちろんこの曲のファーストチョイスになるような演奏ではありませんが、
よくまとまっていると思います。
こちらはドラマティックな演奏が好みです。
プレトニョフは以前にもDGからライブ音源を出しています。
その頃と比べて解釈はあまり変わっていないように思えます。
時折リタルダンドを突然かけるところがあるのですが、これはあまり気に入りません。
しかし音量バランスと音色が全体を通してよくコントロールされているので、さすがですね。お陰で一部??と感じても楽しめます。
チャイコフスキーの2曲
とても丁寧に弾かれています。
もう「歌」の好みの問題だと思いますが、
作品19-4は最近出たタローのほうが良いでしょうか。
作品37b-11は素晴らしいです
シューベルトの即興曲
演奏と関係ないのでしょうが、この曲だけ音質が違う気がします。
ファンならば欲しいアルバムではないでしょうか?
またソロアルバムをこれからもリリースして欲しいものです。